Camp Snap Camera V105の思想と「できること/できないこと」
スクリーンレスの意味
V105は、撮影直後に画像確認できません。
この割り切りにより「確認→撮り直し→確認…」のループが消え、被写体への集中力が上がります。スナップとしての“勢い”が出るのが最大の魅力です。
なお、個人的には軽いことも気に入っているポイントになります。
一般的な“設定メニュー”は基本なし
ここが最初の落とし穴です。
V105は、液晶メニュー型のカメラではありません。
ただし例外的に、底面カバー内のボタン操作で「時刻/音量」などの設定が可能、さらに フィルターはPC経由で差し替え できます。ネジでカバーを外す必要があるので、基本的に設定やSDカードの入れ替えは最初に全て終わらせて変更しないことになります。
まず押さえる基本操作(最短で迷わない)
電源ON/OFF
V105は側面スイッチで電源を操作します。
日本で代理店が販売を始めたのは2025年12月4日であり、過去のVersion等ではスイッチは異なるようですが、V105では以下の考え方でOKです。
- OFF:電源オフ
- ON:電源オン(通常)
- FLASH:電源オン+フラッシュ強制発光
- 撮影する際、常時フラッシュ(周囲の明るさに合わせたオートではない)
撮影と注意点(最短撮影距離など)
- 基本はシャッターを押すだけ
- ピントは固定(パンフォーカス)
- 近すぎる被写体は苦手(目安:1m未満はボケやすい)
- タイムラグがあるため、動体は“やや早め”に切ると成功率が上がります
フラッシュの考え方
LEDフラッシュは便利ですが、近距離だと白飛びしやすいです。
人物なら少し距離をとる、室内なら壁反射を意識するなどで自然になります。
【最重要】設定方法まとめ(時刻・音量・フィルター)
日付・時刻(Exif)設定の考え方
V105は写真に直接は日付を焼き込みません。
ただし、ファイル情報(Exif)として撮影日時を整えることで、後の整理が圧倒的に楽になります。
旅行やイベントで大量に撮る人ほど、まず時刻を合わせる価値があります。
時刻設定:手順(底面カバー内ボタン)
V105の設定は「底面カバー内」に集約されています。
手順(概略)
- 底面のネジを外し、カバーを開ける
- 内部の小ボタン(MODE / UP / DOWN系)で設定モードへ
- 年→月→日→時→分の順に調整
- MODEで上記が入れ替わります
- UP/DOWNで数字を変更してください
- 最後に音量(S)設定へ進む(後述)
- MODEで確定して終了
運用のコツ
- バッテリーが完全放電すると、時計が戻る可能性があります
- 定期的にバッテリーは充電する必要があり面倒な点ではあります
- 重要な撮影前(旅行出発前など)に、時刻だけ再確認すると安心です
音量(シャッター音):0〜3の意味とおすすめ
設定の最後に出てくるのが Sound(S) です。
一般的に次のような段階になっています。日本で代理店が販売しているV105もミュートが可能でした。
- S0:消音(ミュート)
- S1:小
- S2:中
- S3:大
おすすめ
- 静かな場所(式典/屋内イベント)→ S0またはS1
- 子どもに持たせる/撮れている実感が欲しい→ S2〜S3
※電子音は消えても、ボタンの物理クリック音はわずかに残ります。
フィルター:PC経由で差し替える運用が最適
V105のフィルターは、撮影時に“固定で適用”されます。
撮影ごとに本体で切り替えるのではなく、PCでフィルターファイル(.flt)を入れ替える方式が基本です。
フィルターは公式サイトにて自分で作成することができるので、興味がある方は試してみると楽しいのではないかなと思います。
フィルター変更(基本手順)
- カメラをUSBでPC接続(またはmicroSDを取り出し)
- ストレージ直下(ルート)に .fltファイルを1つだけ置く
- USBまたはmicroSDを安全に取り外す
- カメラを再起動
- 起動時に CUS表示が出れば読み込み成功
重要な注意点
- .fltは 同時に1つだけ(複数あると誤動作の原因)
- 反映されない場合は「配置場所」「複数ファイル」「再起動」をまず疑う
- フィルターは“撮影時に焼き込まれる”ため、後から元に戻せません
→ 迷うなら **Standard(無加工寄り)**で撮って、後処理で追い込むのが堅いです
写真の取り出し(USB転送/microSD)
USB接続での取り込み手順
- USB-CでPCへ接続
- ストレージとして認識されたら、DCIMフォルダ内のJPEGをコピー
- 必要ならカメラ側の写真を削除(容量確保)
- 必ず「安全な取り外し」を実施
USB Type-Cであり、Type-C to Cのケーブルさえあれば、スマホにも簡単に接続できるので、容量はいつでも回復することが可能です。
microSD運用の注意(フォーマット含む)
- 容量がいっぱいなら、取り出してバックアップ→フォーマット
- フォーマットは「FAT32」
- microSDは底面カバーのネジを外さなければ取り出せませんので基本はUSB運用がオススメ
- 底面ネジは紛失しやすいので要注意
- DSカードの容量は初期は4GBが入っており2000枚程度取れるようです
- 1枚2MB~7MBくらいに収まるイメージでした
- 32GBに変更しましたが、上述のとおりスマホへの移行が簡単なので4GBでも十分と思います
よくあるトラブルと即解決(設定系)
時刻が戻る/ズレる
- 原因:完全放電・長期未使用
- 対策:撮影前に時刻設定をやり直す/後で一括補正
音が消えない
- 原因:S設定が変更されていない
- 対策:底面設定で S0 にする
フィルターが反映されない
- 原因の大半:
- ルートに置いていない
- .fltが複数ある
- 再起動していない
- 対策:ルートに1つ→安全に取り外し→再起動→CUS確認
カメラが固まる
- リセットホールが底面にあるためピンでリセット
- 頻発するならカード不良/ファイル破損の可能性→カード交換・フォーマット
まとめ(V105を“道具”として使い切る)
Camp Snap Camera V105は「何でも設定して完璧に撮る」カメラではありません。
一方で、時刻(Exif)・音量(S)・フィルター(.flt)の3点を押さえると、運用が一気に快適になります。
- 時刻:撮影前に合わせると後の整理が楽
- 音量:S0〜S3を使い分けてストレス減
- フィルター:PCで“固定運用”、迷うならStandard+後処理が堅い
“制約”を理解したうえで使うと、V105はスナップの楽しさを取り戻してくれます。

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